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破れ!幻惑の魔草獣士

 こんばんは。梅雨真っ最中である中、最近は戦隊ヒロインが怪人にシャワーを浴びせられて淫乱化してしまい、ヒロイン自らその怪人とマスクオフの格好で×××と妄想していたmengeleです。

 妄想は捗り、作品への実現化は困難な中、久しぶりにSS作品を書きましたのでアップします。
 およそ四ヶ月、ヒロピンとは?小説とは?――悩み続けましたが、明確な答えは出ませんでした(笑
 ただこんな私でもずっと書かなかったり、怠けてていたたため、妄想からシナリオなど筋書、組み立てる力が極端に劣ったことは感じました。やはり歩み(書くこと)を止めてはいけない!と強く実感させられました。

 標的は白き人魚。宇宙獣士に一方的にやられてしまいますが、どんなに窮地に立たされようが正義の戦士は諦めず一発逆転を仕掛けるマーメイド。最後に待ち受けるのは……
 相変わらずのリョナ、暴虐、破壊がメインになりますが、ご堪能下さればと思います。


 破れ!幻惑の魔草獣士


(ハァッ…ハァッ……どうやら簡単には帰してくれなそうね……)
 廃工場の中、その場に似つかぬ髪が肩までかかる女性は白い服にミニスカートという清涼感のある衣装に身を包んでいた。彼女を取り囲むのはSF映画に出てくるような宇宙人を彷彿させる全身青い色をした化け物だった。
 二十体くらいはいるだろうか――青い化け物は白い服に身を包んだ女性に一斉に襲い掛かる。傍から見れば絶体絶命な状況なのだが彼女は戦い慣れているのか、青い色の化け物の攻撃を避け、次々と倒していく。
 まだ十体以上はいる青い色の化け物が怯み、動きが止まると気品のある女性は左手を突き出し、掛け声を上げる。
「レッツ、チェンジ!」
 一旦しゃがみ、すぐさま立ち上がると同時に掛け声を上げる。左手についたブレスを天に掲げた瞬間、ブレスから人魚のマークが現れる。白いエネルギーに身を包まれた瞬間、白銀に輝く綺麗なスーツが装着されていく。
「チェンジマーメイド!」
 ポーズを決めながらコードネームのようなものを名乗る。
 彼女の正体は電撃戦隊チェンジマンの戦士、渚さやかだった。さやかはチェンジマーメイドに変身し、地球を侵略しようとしている大星団ゴズマと戦っていた。そしてマーメイドを取り囲んでいる青い怪物はゴズマの下級兵士、ヒドラ―兵だった。
 残りのヒドラ―兵もチェンジマーメイドに襲い掛かっていく。
「えいっ! やあっ! とおっ!」
 チェンジソードを片手に襲い掛かってくるヒドラ―兵を斬りつけ、顔ほどまで上がる足で綺麗に回転しながらヒドラ―兵を蹴り倒していく。
「たぁあっ!」
 最後に残ったヒドラ―兵がチェンジソードで斬られる。二十体くらいはいたヒドラ―兵はものの数分でマーメイドに倒された。
 普段ならばこのまま電撃守備隊の基地に戻るのだが、マーメイドは戻ることはできず、これから本当の闘いが始まるのであった。


「ケケケ、なかなかやるな」
 マーメイドの前に現れたのは一体の宇宙獣士だった。植物の根茎の体躯をした化け物。それは古くから薬草として用いられ、魔術や錬金術の原料として登場するマンドレイクを彷彿させるような容姿の化け物だった。
 数刻前、さやかはこの宇宙獣士と対峙する。そこで見たのは宇宙獣士の後ろに多くの人が操られ、連行されていく姿。一刻も早く仲間と連絡を取り、宇宙獣士を倒したかったが、一般の人を人質に取られたさやかは宇宙獣士の言われるがまま指定された場所に一人で足を運び、今に繋がる。
「俺はマンドラゴラ星から来た宇宙獣士マンドラ。チェンジマーメイド、俺が張った特殊なバリアの中で仲間との連絡も取れない。お前はここで俺に倒される運命なのだ」
「それはどうかしら?宇宙獣士マンドラ! 地球で穏やかに暮らす人たちを人質に取るなんて許さないわ」
 マーメイドはマンドラに指を差し、拳を握りしめると怒りを露わにする。
「ククク、こいつらのことか」
 マンドラの背後に捕まっている一般人の姿が現れる。しかし捕らわれの身となっている人たちの姿がパッと消えてしまう。
(えっ……!? )
 老若男女、複数いた人たちはマーメイドの見ている前で一瞬にして消えてしまう。いったい何が起こったのか?それは電撃守備隊の中で最も頭脳明晰である渚さやかの智を以ってしても奇怪に映る。
「お前は俺に会ったとき、すでに俺の特殊能力、幻覚に掛かっていたのだ」
「幻覚……」
 幻覚という言葉は理解できる。しかしいつ幻覚に掛けられたのか?ヒドラ―兵との戦闘中?それとも初めて対峙したときか?
「ううっ…!」
(な、何なの…! あ、頭が、割れるほどに痛いわ……)
 マーメイドのマスクの額に描かれいる伝説獣、人魚のモチーフが突如、発光し点滅を繰り返すとさやかの頭にも痛みが走る。チェンジソードを地面に落とすと、両手で頭を押さえる。
「ああっ! ぐっっ…!」
 何か得体の知れない生き物に脳内を侵食されているかのような痛み――地面に膝から崩れ落ち、ヘルメットを押さえながら四つん這いの格好で悶える。
「ククク、効いてきたようだな。チェンジマーメイドの最期を楽しむとするか!」
「あああっ!」
 マンドラから生えた触手が襲い掛かる。マーメイドは避けられず、いとも容易く四肢を絡めとられてしまう。マンドラの目の前に連れてこられたマーメイドは十字架に磔にされたような格好だった。
「ケケケ。どうだチェンジマーメイド、これから処刑される気分は?」
「あぁっ…あ、がぁぁ……ま、負けないわ……わたしは絶対にあきらめない……」
 万力でこめかみを押し潰されるような激痛に襲われ、宇宙獣士に手足を絡めとられて十字架状に捕らえられる絶体絶命の中でも決して弱気になることなく、抗う姿勢を見せる。
「それでこそ、甚振り甲斐があるってもんだ」
「あぐっっ!」
 マンドラから生えた蔦型の触手――先端には針が生えており、チェンジスーツの胸の部分に突き刺さる。胸から全身に走る痛み――同時に何か冷たい液体が注入されていることに気づく。
「ククク、俺の体内で生成する毒液を注入してやった。これでお前の痛覚はさらに敏感になるぜ」
 マンドラは蔦を何重にも巻きつけて鞭を形成するとマーメイドの体目掛けて打ち下ろす。
「あああっ! ぐっっ! うぁあああっっ!!!」
 重力を巻き込むような重い音を帯びた鞭が胸や腹部に直撃すると、チェンジスーツから勢いよく火花が噴き上がる。毒液で痛覚が鋭くなっているからか、チェンジスーツを着用しているにもかかわらず肉体にまで痛みが広がる。
「グクク、なかなかいい声上げるじゃねえか! オラッ、オラッ!」
「あああぁ! うぐッッ! ぐあああっっ……!」
 敵対する戦士でありながらも地球に住まう女戦士、チェンジマーメイドが苦しむ姿に興奮を覚えたのか、マンドラはマーメイドの胸や腹部周辺を執拗に狙い打つ。
「あぁっ…!…ググッ……!!!」
(なんて痛みなの……胸がヒリヒリと焼けるわ……でも、毒液のせいで実際は大したことないわ……)
 白いスーツには鉄のように硬い蔦の鞭が嵐のように浴びせられる。身体を叩かれるたびにチェンジスーツは爆発が上がり、火花を散らす。胸骨を砕かんばかりに襲い来る痛みをグッとこらえているさやか。額にあぶら汗を浮かべながらも懸命に耐え抜く。
(……このままではやられてしまうわ。それなら――)
「チェンジフラッシュ!」
 チェンジマーメイドの体に濃縮された白く照り輝くエネルギーがマンドラに発せられる。女王アハメスに異空間に閉じ込められたときも五人のアースフォースを集中させ、チェンジフラッシュで異空間を破って脱出した。
 アハメスにも効いた技――アースフォースを込めた必殺技を浴びせれば、マンドラの触手など容易に抜け出せると思っていた。
「ククク、そんな攻撃で俺が怯むと思ったか?」
「なっ!? 」
(アースフォースを集中させた技が効かない!? )
「ククク、これがアースフォースか。なかなか上質なエネルギーだ」
「――えっ!? うあああぁぁ……!」
(な、何なの……体から力が、抜けていくわ……)
 地球が危機を感じ発せられたアースフォースはチェンジマーメイドに力を与え、今は体内に内在している。大星団ゴズマとの戦闘で幾多の窮地を撥ね返してきたアースフォース。その核であるエネルギーが今まで倒してきた宇宙獣士によって吸収されている。
「ククッ、どうだ?自分のエネルギーを吸われる気分は?未だお前は俺に勝てると思っているようだな。少々、甚振って体に教えてやろう」
「あああっ!」
 マーメイドの身体は逆さ吊りにされ、両足を大きく広げられてしまう。今、マンドラの目の前にはマーメイドの大きく開かれた股間が晒されている。股に描かれているピンクの線は女性の下着を思わせるデザイン。マンドラはスーツの股の部分、二本通っているピンクの線の中心部目掛けて蔦触手を叩きこむ。
「ぐあああぁっっ……!」
 大きく撓った蔦の鞭はマーメイドの股間に直撃する。強い衝撃を受けたチェンジスーツの股から鋭利な激音が響きわたり、眩い火を散らす。
 鉄棒で叩かれたような痛みが股に響く。毒液で痛覚を増幅させられているため余計に痛みを感じるが、それでもチェンジスーツはさやかの身をしっかりと守っている。
「ククク、やはり地球のメスもここが弱点か。ならたっぷりと責めてやらないとな!」
「ぐあああっっっ…!…ぅっ…ぎゃあああぁぁっ…!……ぐああぁぁぁ!……」
 硬化した触手がマーメイドの股間を砕かんばかりに激しく振り下ろされる。大きく股を晒し、鞭のように振るわれる触手から逃れるすべはなく、全て股間で攻撃を受け止める。その度に股間から激しい火花が散り、爆発音が響き渡る。
 鉄の棒で股間を殴打され、叩き潰されるような責め。毒液によって痛覚の神経が高められているため、一打一打股に叩き込まれるたびに恥骨は軋み、神経が削られていくような痛みが全身に走り、身悶えさせる。
 チェンジスーツを着用していても女の弱点を突かれては正義の戦士も堪らず、激痛に絶叫してしまう。
「ククッ、チェンジマンだろうが俺の毒液をくらって女の弱点を攻撃されては堪らんだろ?」
「はぁ…はぁ……あなたは大したことのない宇宙獣士ね」
「……何?」
「……今まで戦ってきた宇宙獣士は大星団ゴズマの使命を受け、地球を征服しようと様々な作戦を立てたり、中には私たち五人でも手こずるような敵もいたわ。でもあなたの使命は私と戦うだけという小さなこと。きっと他の宇宙獣士たちから見ればあなたは評価されていなのね。チェンジマンの戦士、たった一人だけの足止めにしか使われていないんだから」
 劣勢の中でもマーメイドは皮肉たっぷりの罵詈をマンドラに浴びせる。
 他の星を制圧した功績こそないものの、その星で名の知れた武人を数多く倒してきた功績は認められている。しかし星一つ滅ぼしたことがないことはマンドラも気にしていた。その部分を地球人の一人の女戦士に突かれてしまう。
「地球に棲むメスの分際が俺を侮辱するか!」
「そうやってすぐ怒るところをみると本当のようね。実力はおろか、器も小さい宇宙獣士だわ」
 宇宙獣士マンドラから見ればこの星に棲む人間など、とるに足らない生物――人間のメスに浴びせられた言葉はマンドラのプライドを大いに傷つける。
「……ふざけるな……ふざけるなぁぁ! このメスがぁぁ!」
「うぎゃああああぁぁ――!ぁぁぁっっっっ――!」
 マンドラの触手の先端が光を帯びだすと電撃が発せられ、マーメイドの股間に直撃する。
 エネルギーを凝縮させた電流がマーメイドの股を焼き、チェンジスーツからは黒い煙を上げながら弾けるよう断続的に爆発し、に無数の火花を散らす。同様に爆発に呼応するよう、さやかの絶叫じみた悲鳴は大きくなっていく。
「メスの分際で俺をバカにするからだ! お前はただの無力なメスだということをその体に刻み込んでやる」
「あ…ああ…!…ぎゃあああっっ――!」
 電流の威力は強まり、また電流を帯びた無数の触手が電撃鞭となってマーメイドの体を叩きつける。四方八方から縦横無尽に襲い来る触手を全て一身に受け、体に直撃するたびにバチバチっと鋭い音が弾け、スーツは爆発する。
 体を拘束、逆さ吊りにされ、体を刺すような鋭い痛みと骨まで打ち砕かんばかりの触手鞭――数多の訓練、大星団ゴズマとの死闘を繰り広げ、死線を潜り抜けてきたチェンジマーメイド、渚さやかでさえも気を許せば意識が飛んでしまいそうなほどの苛烈極まる攻撃だった。
 やがて嵐のような責め苦が終わるとマーメイドは地面に投げ捨てられる。受け身も取れないマーメイドはそのまま背中を打ち、力なく仰向けに倒れてしまう。
 戦う前は白く照り輝いていたチェンジスーツも度重なる火花を上げ、全身黒く焦げている箇所が多く見られ、胸や股間においてはスーツは破れ、内部の配線が露出していた。
「ククク、やはりチェンジマンのメスなど大したことはない。俺の力をもってすればこのざまだ」
「……ぁぁ…!」
 肉体的にも精神的にも責められ、疲弊したマーメイドはもう動く力も残されていない。マンドラは痛々しく敗北した白い女戦士の微かに上下する胸の部分に足を乗せると女の象徴を蹂躙するようにぐりぐりと踏みにじる。
 マスクで覆われているため素顔は見ることはできないが、マスクの下ではあぶら汗で髪が頬にくっつき、苦悶の表情を浮かべながら喘いでいた。
(……まだ……まだだわ……)
 胸を圧され悶えながら苦しい声をあげる白い人魚の戦士の目の奥に闘志が未だ宿っていることなどマンドラは気づきもしない。
「フフッ、あなたはやっぱり弱い宇宙獣士……」
「ククク、まだそんな口が聞けるか。しぶといメスだ。ならこんな攻撃はどうだ?」
 植物の宇宙獣士、マンドラの身体から黄色く小さな粒子、花粉が発せられるとマーメイドに浴びせられる。
「ぐあああぁぁ!!!!」
 植物怪人から放たれた花の粉がチェンジスーツに着弾すると全身から小さな爆発が上がる。
「ぁぐぅっ…!…ぎゃぁぁ……!……」
 降り注ぐ地獄の黄色い粉は小さな粒子がスーツの中に入り込み、内部からショートし、破裂するような痛みが絶えず襲い掛かる。さやかの瞳孔は大きく開き、心臓は強く鼓動を打ち、血流が全身を駆け巡る。体中に鈍い痛みが色濃く残り、受けたダメージは体の奥深くに蓄積されていく。触手に拘束され、一方的に嬲られ続けたチェンジマーメイドは満身創痍だった。
 再び、マンドラの触手がマーメイドの四肢を絡め取り、磔の格好にしてしまう。
「チェンジマーメイド。お前を処刑して名を上げることにしよう」
「……フフッ、マンドラ……あなたにワタシが倒せるのかしら?ネチネチとした攻撃ばかりで一撃必殺という技を持たないあなたには無理だわ」
 触手で四肢を十字に伸ばされ、磔にされてもマーメイドは宇宙獣士に挑発、罵る言葉を浴びせる。戦士であるとはいえ地球のメスにプライドを傷つけられることはマンドラは許さない。
「良かろう。そんなに死にたいなら、お前の望み通り俺の最強の必殺技でとどめを刺してやろう」
 マーメイドの体はマンドラの目の前に連れてこられる。互いの距離は手を伸ばせば届くほどであった。
 マンドラは力を籠めると辺りの空気は震え始める。マンドラの体に途轍もない強大なエネルギーが集中し、凝縮されていくのが目に見えてわかる。
(こんな技を受けたら、一溜まりもないわ……でも、生半可な攻撃が効かない相手……これしか手はないわ……)
 周囲に散漫するエネルギーは空気を斬り裂く轟音を響かせ、球体の形はどんどん大きくなっていく。凝縮されたエネルギーを無防備のままぶつけられたら、アースフォースを浴びた戦士も一溜まりもないであろう。しかしそこはチェンジマンの中で一番頭が切れる戦士。頭脳明晰なさやかにも考えがあった。
 触手で手足を十字に拘束されているチェンジマーメイド。度重なる攻撃でいたる箇所が黒く焦げ、スーツ内部の配線も飛び出ているチェンジスーツの身体から光に照らされた白銀のように光り出す。
 辺りのエネルギーはマーメイドの身体に吸い込まれていき、アースフォースと一体化していく。
「死ねっ、チェンジマーメイド。マンドラゴラの叫びぃ!」
 マンドラのけたたましい絶叫が響き渡った瞬間、凝縮されたエネルギーは大きな衝撃波となってマーメイドに襲い掛かる。けたたましく響く音速のエネルギーに圧されるとマーメイドのマスク。力の象徴として額に描かれている人魚の部分から亀裂が入り、バイザーは割れ砕かれ、チェンジスーツは解体されるように全身隈なく爆発が上がる。
 絶叫の衝撃波はマスクを粉々にし、さやかの素顔を曝け出される。超音波のような響きに耐えきれず、鼓膜は破れ、脳を揺さぶられるような感じに嘔吐し、鼻や耳からは血が垂れる。その間も絶えず全身爆砕されていく。
 マンドラの必殺技に一方的に嬲り殺されるさやか。しかし未だ目は死んでおらず、瞳の奥には輝きを宿した意志が窺える。
(今よ!)
「チェンジフラッシュ!」
 必殺技を受けながらも白銀に輝いていたチェンジマーメイドから凝縮されたアースフォースエネルギーが解き放たれる。解放されたアースフォースは辺りを包み込むように宇宙獣士マンドラも白銀の中に取り込まれていく。
「ぐっ!まさかこのまま自爆する気か!」
 頭脳明晰、聡明な渚さやかの出した結論――それは身を犠牲にした攻撃だった。マンドラの衝撃波とさやかのアースフォースがぶつかり合い、辺り一帯を劈く轟音が響き渡る。その間もさやかは血を溢れさせ、身体中の細胞を潰されるような酷痛が襲い掛かるが、決してアースフォースエネルギーは弱まることなく、さらに力強さを増していった。
 互いにぶつかり合うエネルギーは行き場を失い、ついには大爆発が生まれる。
 一つの小さな爆発に誘爆され、火柱が上がると辺り一帯まで膨らみ、強大な爆発を引き起こす。廃工場は一瞬にして吹き飛び、辺り一帯全てを灰塵に帰した。


 黒く焦げた物体が仰向けに横たわる。全身黒く焦げ、所々から強化スーツを司る配線が剥き出しになり、切断されている。
 力なく微かに胸を上下させる女戦士。頬も酷く焼け爛れ、目や鼻、耳から流血した戦士は辛うじて生を取り止めていた。
(はぁ…はぁ……倒せたようだわ……あとは…みんなが気付いて助けに来てくれるまで、持ち堪えられるか……)
「ぐああああぁぁぁ――!!!」
 マーメイドが僅かに動いた瞬間、チェンジスーツの筋繊維ともいえる配線、コードが千切れると火花を散らし、誘爆するように全身から爆破が起こる。
 自力で動くことをやめ、無理をせずに仲間の助けを待つ。しかしさやかの視界に黒い影が映し出される。
「自爆攻撃とはなかなか面白いことをする」
 低い声で喋りかけてきた相手はアースフォースを込めた必殺技を全力でぶつけた敵、宇宙獣士マンドラの姿だった。マンドラは何事もなかったようかすり傷一つない状態だった。
「ククク、チェンジマーメイド。今までお前は幻覚の中で、俺の幻と戦っていただけだ。お前が勝手に俺を創りだし、勝手にやられ、敗北したのだ。その様子、近くからずっと見ていたぞ。さすがに最後の攻撃は避難したがな」
(宇宙獣士さえ倒せば…勝機はあると思ったのに……戦いそのものが幻覚だったなんて……それくらい見破れないなんて、私もまだまだだわ……)
 マンドラの触手はマーメイドの体、四肢に巻きつき、再び十字架状に拘束してしまう。
「う゛ぐあああああぁぁぁ!!!……」
 チェンジスーツの裂傷し、内部の配線が見えている箇所から細い蔦の触手が抉るように入り込んでくる。外部から異物の侵入に抗うチェンジスーツは幾度も爆発を起こし、さやかの肉体をも傷つけていく。
 チェンジスーツを着用しているさやかの体の隅々まで触手は行き渡り、さらに秘裂、肛門にも容赦なくねじ込まれてしまう。
 電撃戦隊チェンジマンの女戦士、チェンジマーメイド/渚さやかの処刑が今、始まろうとしている。
「チェンジマーメイド。お前は敵であり、雌の分際でよく戦った。何か言い残すことはあるか?」
「……チェンジマンは不滅だわ……たとえ、わたしが死んでも……チェンジマンの戦士が居る限り、この地球は絶対にゴズマの思い通りにはならないわ!」
「ククク、そうか……死ねッ!」
「ぐぎゃあ゛あ゛ぁーーーーーーッッッッッ――!!!!!!!……」
 宇宙獣士マンドラから放たれた電流は蔦の触手を伝い、マーメイドの体に向かってくる。電流が体内の触手まで伝わった瞬間、肉体がはじけ飛ぶ激痛が走る。
 全身から爆竹が弾けるようにチェンジスーツからは絶えず爆発が上がる。スーツ内部の回線も電流で焼き切られ、火花を散らす。
 全身を刺すような轟電が全身を駆け巡る。苦痛は体の奥まで浸透すると全身に広がり、体全体から電流の轟音が鳴り響いているようだ。
 さやかの体の奥底、胎内や直腸までも触手は侵入しており、中核を破壊するよう容赦なく電流は渚さやかを焼いていく。
(……ぁぁぁ……もう……ダメだわ……麻衣、みんな……ごめんね……剣さん……もう、あなたのブレーキ役、果たせないわ……)
 さやかは首を落とし、俯くと二度と顔を上げることはなかった。チェンジマーメイドこと渚さやかは大星団ゴズマとの戦いで殉死を遂げる。
 その後、絶命した後も宇宙獣士マンドラはスーツから火花が散り、焼け焦げていくのを面白がり、電流を止めずに破壊を楽しんでいた。
「フフッ、ようやく一匹仕留めたようね。宇宙獣士マンドラ、褒めて遣わす」
「ハハッ、アハメス様」
 地面に投げ出され、力なく仰向けに倒れるさやかの胸を愛用の武器、アーロッドで突き刺す。絶命したさやかは微かに動いた感じがしたが、アハメスはアーロッドを引き抜くと滴る血を美味しそうに舐める。
「チェンジマーメイドを使ってチェンジフェニックスを誘き出すわ。マンドラ、チェンジフェニックスも血祭りにしてやりなさい」
「ハハッ!」
 チェンジマーメイド、渚さやかは死してなお、チェンジフェニックス、翼麻衣を誘き出す道具として扱われる。
 親友であるチェンジフェニックスも自らと同じ末路を辿ることなど、寝そべっている遺体はもう知る由もなかった。
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先日は

素晴らしいプレゼントありがとうございます。作品に生かさせていただきます。

Re: 先日は

こんばんは、teamanさん。
粗品類、気に入っていただき嬉しいです。また新作を楽しみにしております。
戦隊ヒロイン語録
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Author:mengele
屈折し、歪んだ愛を戦隊ヒロインに捧げている愚の触手生物

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