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愛のメディカルチェック

 侍桃の子、熱愛発覚。真剣交際か……よ、良かったではないですか!おめでとうございます……う、うらやましい~某ドラマで役は違いますが「侍桃姐さんと肉体的にシンクロした(ry」
更なる発展があれば私ブログでも取り上げて応援したく思います。(余計なお世話!(笑))

 9/11(日)にはスーパー戦隊放送2000回記念。泥棒黄色猫、ファミーユの姫様出るのですね。短くてもいい、雪猫、青鮫とのヒロイン同士の絡みに期待です。
そして残念ながら私は視聴、間に合わなかった……22話まで観てそのまま停滞……

 本日は海賊桃姫も帰ってくるということでしたので、SS作品を更新。「淫獣医師モス×海賊桃姫」をアップです。
ファミーユ星の元王女。優しい、可愛い。お淑やか、優雅、高貴。海賊戦隊の緩衝材、潤滑剤の役割。悪を許さない心は誰よりも強く、自分が生きていることを宇宙で散り散りになった亡きファミーユ星の民に知らせるため宇宙海賊になって生きる道を選んだ……気高すぎます。素敵過ぎです。
 そんな彼女にモス医師も気が昂ります。部屋に充満する催眠の鱗粉、色香。モスの甘美なる囁きにアイムの思考も次第に溶けていき、モス医師の虜になっていきます。
 始まる触診。ファミーユ星の姫の身体は蛾の化け物に診られていく。美しい肉体、普段は絶対に上げない官能的な声、可愛らしい表情とベールに包まれたモノが脱がされていく。
 モス医師に身も心も許し、委ねていくアイム。最後のセックスセラピーまで及ぶ。
 いつもと展開は変わりませんが、作中で見せる気品のある落ち着いた海賊姫様が触診、治療という名目で乱れていき、身も心、魂までも解放されていく様を堪能していただけたら幸いです。


愛のメディカルチェック


(……ここですか…?)
 外景綺麗なビルが立ち並ぶ隙間を縫うようにボロボロに草臥れたビルが建っている。それは周りから見ても浮いていると思われるほどのボロさだが、錆びれ具合が年月を経た建物としての深い味わい出しており、何故か都会のビルの中に溶け込み馴染んでいる。
 階段を上ると錆びれた鉄製の青いドアの前に一人の女性が立っている。髪をシュシュで束ね、目や鼻のパーツ、顔だちの整った少女。ドレスのような白いロリータファッションに身を包む姿はどこかのお姫様を連想させる。
 彼女の名はアイム・ド・ファミーユ。彼女の正体は今、巷を賑わす海賊戦隊ゴーカイジャーの一員、ゴーカイピンクだった。
 ゴーカイジャーのマスコット的存在であるお宝をナビゲートするナビィの勧めもあり、アイムは異星人が開いているクリニックへと足を運んでいた。
「ここですよ。早く入っていただけますか」
 いきなりドアの奥から声が聞こえると立ち尽くしていたアイムはドアを開け、足早に入る。
「失礼いたします。わたくしアイム・ド・ファミーユと申します」
 音が立たぬようドアを閉めて振り返るとスカートの裾を掴み、白衣を着た医師に向かって丁寧に頭を下げる。
「あなたがアイムさんですね。お話は伺っております。さあ、こちらへ腰をおかけください」
「はい」
 アイムは促されると丸椅子に腰を落ち着ける。改めて白衣を着た医師を見ると人間と蛾の生物が合わさったような姿をしていた。だがアイムはその姿を見ても何も疑問に思わない。それは自身が地球人ではなく、ファミーユ星出身であり、地球に住まうものから見ればいわば宇宙人であったからだった。
「初めまして。私モスと言い、地球の平和を守っているスーパー戦隊の方々専門に務めている医師です。あなたがアイムさん……なるほど噂通りの方です」
「噂通り……ですか?」
「はい。お話は色々伺っております。私のお仲間や、あなた達のお仲間、スーパー戦隊の方々からも。ザンギャックに故郷を滅ぼされながらも、海賊に身を投じ、自らが生きていることをファミーユ星の象徴となって世に知らしめる。真もって誇り高い生き方です」
 アイムはモスから目を逸らすことなく、言葉を一言一句受け止める。
「わたくしなどまだまだで皆さんに支えられているだけです。だからこそもっと強く、自身を高めてファミーユ星の生き残っている方々に希望を与えられるような生き方をしようとするだけです」
 優しい表情の中に強くまっすぐな瞳が意志の強さを思い語る。凛とした生き様、気品溢れる言葉から柔なお嬢様ではなく、いずれ星を導いたであろう立派な王女の片鱗が窺える。
「でもお仲間はほんわか天然お姫様とも言ってましたよ」
「まあ皆さんったら!わたくし、そんな風に見られているのですか?」
 目を大きくし、口に手を当てて驚くアイム。茶目っ気あるそのような仕草すら気品すら感じられる。
「ハハッ、皆さんアイムさんが可愛いから仰ったのでしょう」
「……そう…なのですか?」
 アイムはポカンと口を開けながら胸に手を当て撫でおろす。
 その後、紅茶を差し出されたアイムは美味しくいただきながら、モスと少し話し込む。地球の暮らし、生活やファミーユ星のことや宇宙のことまで内容は様々だった。それはファミーユ星出身、王女であるアイムでも知りえない歴史や宇宙のこともあった。
 博学であり温かみのある声、言葉はアイムの耳や心に心地よくすんなりと入ってくる。それはアイムが幼き頃、とても優しく話す父の姿に似ており、少なからずアイムは亡き父の面影を重ねているようでもあった。
(フフッ、イイ感じで堕ちついてきましたね。元ファミーユ星の王女……彼女の体を隅々まで調べ、色々できるとはこちらも胸が高鳴りますね)
 決して感知することのできないモスから放たれた鱗粉は部屋に充満していた。大いに吸ったアイムは今やモスに身も心も許すほどに気が解れており、淫獣医師モスの触診や治療が始まるのだった。


「ではアイムさん。触診を始めますから、服を脱いで裸になってください」
「えっ!? は、裸……ですか?」
 診察のため裸になることにアイムは驚く。
「ええ、そうですよ。地球の習慣では裸で診察を受けるのです。その方が体の調子や傷なども解りやすいですから」
「そう…なのですか……地球の習わしなら仕方ありません」
 アイムは白いロリータファッションのワンピースを脱いでいく。淡い薄紅色のピンク色の下着姿――そこから躊躇することなくブラジャーに手をかけ外し、パンティも脱いでいくと包み隠さず、全裸姿で直立するアイムの姿があった。
(ほう! これが元ファミーユ星の姫様の裸……これまた美しい!)
 色白の透き通るような柔肌に程よく成長した形の綺麗な乳房。肉付きよくくびれた腰に戦闘で鍛えあげられた丁度良い筋肉と脂肪が混ざるお尻と太股に綺麗に整えられた柔らかそうな陰毛に穢れなき秘所。それは数多の女性の裸体を見てきたモスも目を見張るほどの美体。
 ファミーユ星の王女は礼儀や作法、姿勢や動作や心はもちろん、一糸纏わぬ姿でも気品高き、美しい姿であった。
「ではアイムさん。触診をしますので座って両手を頭の後ろに組んで胸を張ってください」
「はい」
(……こんな感じでよろしいのでしょうか?)
 丸椅子に座り、モスに言われた通り両手を頭の後ろに組み、ピンと胸を張る。綺麗な姿勢から張り出されたよき膨らみの乳房。モスから放たれた部屋に充満した鱗粉には軽い催淫効果も含まれており、先端の突起もほのかにピンク色に色づき、硬く勃起していた。
「綺麗な乳房ですね。では触診しますので動かないでくださいね」
 大きなモスの手がアイムの乳房を優しく包み、指を折り込んで乳房に埋める。
「きゃっ!」
 胸を揉まれた瞬間、アイムの体には電流のようなものが走ると体をビクンと震わせる。
「おや? 少しビックリされましたか! 胸を触られるのは初めてですか?」
「は、はい……」
「フフ、私に委ねていただければ大丈夫ですよ」
 優しく安心感を引き出す言葉にアイムは心を落ち着けてモスに身をゆだねる。
 モスの上品な手つきでアイムの乳房は形を変えていく。優しく揉みほぐされる行為にときに声を上げそうになるが、懸命に堪えている。
(形も整っており、とても柔らかく母性溢れている乳房ですね。こちらの方も触ってみましょうか)
「ああっ!」
 形よく膨らむ胸の先端の突起を指で弾かれた瞬間、アイムは少しばかり大きな声が上がってしまう。
「いい声を上げますね。気持ちを抑え込んでしまうのは逆効果です。ここには私とアイムさんしかおりません。声を上げても大丈夫ですよ」
「は、はい……」
 硬くなって意思を主張する乳首を指で弾いたり、優しく揉んだりと触られる。声を上げてもよいと言われたものの意識をしているのか、アイムの口は開きそうになくしっかりと唇に結ばれている。
(自分を律する姿も可愛いですね)
 モスは色づき硬くなったアイムの乳首に顔を近づけると舌を出し、舐め始める。
「あああっ!?」
 突如、生温かいモスの舌に乳首を舐められたアイムは自然に甲高い声を上げてしまう。
「モス先生っ!」
「これも治療の一環なのですよ。どんな反応があるか?どんな味を示すか?それによってアイムさんの体調、体の中まで知りえるのです。それに乳房は女性の象徴であり、子供に母乳を与える重要な器官ですから定期的に触診した方がいいのですよ」
「そ、そうなのですか……でしたら…きゃあっ…!……ん、ンッ……」
 モスはアイムの乳首を口に含み、優しく赤子のように吸う。唾液を塗され、唇で刺激されると恥ずかしさが溢れ、耳の後ろまで真っ赤になる。それでも懸命に耐え、治療を受けるアイム。しかし恥ずかしさとは裏腹に少しばかり、快楽という別の体感も込み上げてきている。
「さあアイムさん。胸の触診は終わりました。ではこれから下半身の触診にまいりますので、そちらの台に転がってください」
 ようやく乳房の触診が終わって少しホッとするアイム。だがこれからもっと恥ずかしい触診が待っているのをまだ知らない。
 モスに言われたよう、アイムは分娩台に転がる。それは股を大きく開き、晒す格好になる。そして触診中、暴れることができぬよう手足を広げたまま革ベルトで拘束されてしまう。
「せ、先生……あの……」
 診察前に自分の正体も知った上で色々とお話をしたアイム。モスには信頼を置いている。しかし人前で肌すらあまり見せたことのない女性がいきなり全裸になり、乳房を触られたうえに今度は股を大きく開き、晒す格好になろうとは想定していない。
「アイムさん、これもあなたの為なのです。この中を触診することによって外からは見えない身体の調子を知ることができるのです。アイムさんも仲間の皆さんに迷惑はかけたくないでしょう?」
(わたくしの思いで、皆さんにはご迷惑をかけらません……)
「はい……モス先生、お願いします……」
 アイムは意を決したようにモスにお願いする。
「さすがはアイムさん。では触診いたしましょう」
 柔らかく整えられた陰毛を掻き分け、陰唇を優しく開く。先程の乳房の触診や部屋に充満している鱗粉のせいで淫肉の中は良く潤っている。桃色の綺麗な壁の肉洞に細かい無数の毛が生え、唾液を塗された指が埋没していく。
「んんっ…!…あああっ!……」
 まだ何も入れたことのない穢れ無き秘部にモスの指が挿入されるとアイムから甲高い声が上がってしまう。指は第一関節まで埋まると陰唇や膣壁の感触を確かめるよう指を折り曲げてグリグリと動かす。
「あぁんっ!!……ん…んんっ…!……」
 自らの指でも入れたことの少ない穴を他人の手によって掻き乱される感覚にアイムはギュッと口を結び、声を漏らせまいと努める。
 モスはヌルヌルと潤ったアイムの膣壺を興味深そうに丹念に調べる。
(先程の乳房もそうですが、地球の人間とそう変わらないですね……)
「――ああっ!……んん……!……」
 モスの指が少しばかり、深い場所で折れ曲がった瞬間、自重していたアイムから甲高い声が漏れる。
「アイムさん、声は抑える必要はないのですよ。我慢というのは体の毒になり、それがストレスにも繋がってしまいますから」
「……はい…」
 モスの言葉に返事したものの、アイムの顔は赤らんでいる。それは膣の検査を受けているからではなく、自らの行為、はしたない振る舞いに対して恥じている様子だった。
「ではもう一つの穴も触診してみましょう」
「……えっ!? せ、先生……もう一つの穴って、あの……それは!キャアアッ!!!」
 唾液で塗れた指がアイムのもう一方の穴に侵入していく。分娩台の上でマングリ返しの格好で固定されているため、微かにヒクつき、開いていた肛門に指を入れられたアイムは悲鳴にも似た声を上げてしまう。
「アイムさん! あまり暴れないでください! 肛門が傷ついてしまいますよ」
「は…はいっ……でも、先生……ッッ……あああっ! ……ぅ……!……」
 肛門の中でモスの指がいやらしくくねるとアイムは眉間にしわを寄せ、苦しそうな表情を浮かべる。しかしモスの言葉に従い、忠実に暴れぬよう心掛ける。
 そんな肛門を弄られながらも懸命に耐える亡国の姫様の姿にモスは興奮を覚え、少しばかり激しく動かしたり、穿るように責めたてるとアイムは声を押し殺し、目を瞑って健気に耐える姿が見られた。
(フフッ、可愛いお姫様ですね……)
 普段ならば排泄物を出す穴に逆に指が入れられ、困惑するアイム。モスの触診は暫く続けられ、その間アイムはこの時間が過ぎ去ってくれることを切に願うのだった。


 ようやく肛門検査が終わったアイムは今、また丸椅子に座っていた。丹念に肛門を弄られたため、お尻がムズムズするのか、腰のあたりを擦り、座る位置を整え直したりと少しばかり落ち着いていられない感じであった。
 乳房や膣、肛門まで触診されたのだから後はもう大したことはされない……アイムがそう考えていた矢先――
「ではアイムさん。これから尿検査をしますのでここでオシッコをしてください」
「――えっ!?……」
 モスが何を言ったのか?一瞬、理解できないアイム。
「これから尿検査をしますからこの洗面器にオシッコしてください」
「…………せ、先生……それは、は、恥ずかしくてできませんっ! ひ、人前で小水を晒すなんて……」
 アイムは顔から湯気が発せられるくらいに真っ赤にさせ、瞳を潤ませて意見する。
「……アイムさん……あなたのお気持ちも分かります。しかしこれは飽く迄もアイムさんのため、そして仲間の為の検査でもあるのです。オシッコには自分では分からない体の中を知ることができます。もしアイムさんはファミーユ星の国民の命が懸かっておりましたら、国民を救うために自ら恥も顧みず尿検査をすすんで行いますね。それとも自分の名誉、尊厳を守るため、国民をお見捨てになりますか?」
「そ、そんなのやるに決まってます!」
「そうお答えすると思ってました。では改めましてアイムさん、尿検査を受けてくれますね」
「はい」
 尿検査を行うにあたり、仲間との絆、さらにはファミーユ星の国民といったい何の関係があろうか?支離滅裂すぎるモスの言葉にも部屋に充満している鱗粉を大量に吸い込み、モスを信じきっているアイムは自ら尿検査に臨むのであった。
 洗面器の横に足を置き、腰を下ろていく。陰部に手を添えて位置を整えると間を置かず、勢いのいい小水が溢れだす。
(……ひ、人前でお小水をするなんて……恥ずかし過ぎます!……)
 赤く熟したトマトのように顔を真っ赤になせながらオシッコをするアイム。そんなアイムの姿をモスは正面から見ており、陰唇や放尿する姿は丸見えだった。
(もしファミーユ星が滅び、敵方にアイムが囚われたなら、調教、凌辱される日々を送っていたのでしょうね……)
 言いつけに健気に従い、目の前で放尿する姿を見ながらモスは思いに耽る。どうあれ敵から逃げ延び、これほどの逸材が海賊戦隊ゴーカイジャーの一員になり、巡り合えたことをモスは心の中で喜んでいた。
 尿検査が終わったアイムは少し急いだ様子で丸椅子に座る。俯きながらもモスに目をやるとモスは今自分の出した尿に顔を近づけ、臭いを嗅いだり、指を浸して舐めたりしている。
――これも検査なのだろう――
 アイムは無理やりに心に収めるがそれでも恥ずかしさのあまり、意識が遠ざかってしまいそうになる。
「うーん……ちょっと酸味が感じられますね……これは疲れている証拠ですね」
「えっ!? 疲れ……ですか?わたくし、特に無理していることもなく、何もストレスを感じることはありませんが?」
「自分自身では気づかないことも多々あるでしょう。しかし尿は嘘をつきませんよ。あなたは他人を人一倍思いやる心を持ち、海賊になるには剣や銃の練習。戦闘など日々修行を欠かさず、努力している模様。自身を律する姿勢はとても高貴な生き方であり、ファミーユ星が滅びた今でもあなたは王女として相応しい。ですが無理は体に禁物。体には相当な疲れが見えております」
「……そうですか……モス先生がおっしゃるなら、わたくしは少しばかり力が入り過ぎていたのかもしれません……」
 モスの言葉を聞いてもアイムは少しばかり腑に落ちない表情を浮かべる。
(お淑やかな中にも芯が通っており、少しばかり頑固ですね。フフッ、その辺りが可愛く魅力的です)
「ではアイムさん。少しばかり自分の過去と向き合って、己を見つめ直してみましょう。目を瞑ってください」
「はい」
 モスは目を閉じたアイムの体に鱗粉を振りかける。それは部屋に充満している鱗粉とは違い、過去の体験やトラウマなどをリアルに引き起こし、体感させるものであった。
(この娘を責めるにはやはりファミーユ星が滅びたとき。そしてファミーユ星を滅ぼしたザツリグとかいう輩を思い出させ、そこから色々な状況を味わわせるのが一番でしょうね)
「アイムさん。お父様、お母様が殺され、ファミーユ星が滅びていくときはどんな感じでしたか?」
「――そ、それは……あの時はわたくしは無力で……逃げ惑うファミーユ星の人々。わたくし達の為に戦い抜く兵士。そしてお父様、お母様を救うことはおろか、何もできませんでした……ただただ自分は何もできず、わたくちの代わりに死んでいく人たち……わたくしは無力で何もできないただのお飾りでした……」
 胸を押さえ、込み上げてくる思いに涙を流しながら語るアイム。淡々と語っているが、それはその時の体験、気持ちを絶対に忘れぬよう、自身に戒めるようだった。
 爪が食い込むほどに手は強く握られており、過去の辛い体験を思い出している今でも懸命に受け止め、前を向き戦っていこうという姿勢が見られる。
「では先日、ついにあなたの宿敵、怨敵であるザツリグを倒しましたね。しかしザツリグを倒せたのは皆さん合ってのこと。もし貴女だけでしたらどうでしたか?」
「わ、わたくしだけでしたら……あああっ!!!……ぐッッ……」
 アイムは両腕で胸を庇い、表情を顰める。ザツリグの持つ眼魔アイからの眼魔線を周囲の様々なエネルギーに強力に干渉させ、魔法のような様々な攻撃を痛いほどに思い知らされたアイム。ゴーカイスーツは体中から爆発が起こり、壁に減り込むほどに吹き飛ばされる。
 体に沁みこんだ痛みを思いだしたアイムは椅子から転げ落ち、横たわって悶え苦しんでいる。
「はぁ……はぁ……た、たとえ腕や足がもがれても……体が動かなくてもわたくしはあなたを絶対に倒しますわ!……」
 焦点の定まっていないアイムはザツリグの幻が見えているのか、啖呵を切って抗っている。
「元ファミーユ星の王女であり、海賊戦隊ゴーカイジャーの一員、ゴーカイピンクでしたらあなたは捕らわれてしまい、毎日、拷問、凌辱といった地獄が待ち受けているでしょう。アイムさん、想像してみてください。あなたの肉体、乳房や陰唇、子宮を壊す拷問、宇宙のならず者の度重なる凌辱に耐えられますか!」
「アッ……ぐああああああっっっ!!!!!……いやあああッッッ!!!!――わ、わたくしは……どんな目に遭っても……ああっ!ぐぐッッ……た、耐えてみせますっ!!!――ひぎゃああああああぁぁぁぁ!!!!!…………」
 凌辱されたことか?それとも拷問されている状況を想像したのか?気丈に振る舞い、耐えていたアイムは急に泣き崩れ、断末魔の悲鳴が上がる。しばらくの間、床の上でのたうち回ると大きく身を仰け反らせつつ、絶叫しながらそのまま白目を引ん剥き、泡を吹きながら気を失ってしまうのだった。


「――ザツリグっ! わたくしはまだ負けておりませんッッ!……あれ? わ、わたくしはいったい??」
 ベッドに寝かされていたアイムは突然起き上がると声を張り上げる。しかし辺りにはザツリグなど居なく、目の前に医師モスが座っているだけだった。
「ようやく目が覚めましたね」
「――そうでした……わたくしはザツリグのことを思い出して、そして取り乱して……モス先生、まだまだわたくしは未熟者です……」
 ベッドの上でペタン座りをしながら悲しそうな表情で俯く。人前では決して弱い面を見せないアイム。そんな弱弱しく落ち込むお姫様を見たならば誰もが手を差し伸べるであろう。それは異空間に住まうモスですら例外ではない。
「アイムさん。やはりあなたはお強いお方。自分の弱い面を見せられても反省し、真摯に受け止めて次へ進もうとしている。あなたは心もお美しい。でもアイムさん、あなたに暗い顔は似合いません。変身した凛々しいお姿を私に見せていただけますか?」
「えっ!? ゴーカイピンクにですか! 分かりました」
 モスからモバイレーツとレンジャーキーを渡されるとアイムは立ち上がり、変身の構えを取る。
「ゴーカイチェンジ!」
 アイムは全裸にもかかわらず威勢よく掛け声を上げると、アイムの体に下地の黒い生地が装着されるとすぐにピンク色した羽織のようなジャケットに似たスーツが着用される。最後にマスクが装着される。
「ゴーカイピンク!」
 名乗りを上げ、最後にポーズを決めるとゴーカイピンクに変身した姿があった。
「おおっ! 素晴らしいです」
 モスはアイムがゴーカイピンクに変身した姿に惜しみなく拍手を送る。するとアイムは照れたのか、マスクの頬に手を当ててどう反応していいのか分からないというような困っている態度を取る。それがまた一段と可愛く映る。
「確かアイムさん、ナビィさんからマスクオフの姿にもなれるとお聞きしました。あなたの可愛い素顔が見えるよう、マスクだけ解除していただけますか?」
「えっ!? マスクだけ解除ですか?わ、分かりました……」
(……確かナビィに教えてもらいまして、実際も一度しか使ったことがあるような、ないような……)
 アイムはモバイレーツに番号を打ち込むとマスクだけが消えてなくなり、アイムの素顔が露わになる。そして変身は解除せずにゴーカイスーツは着用しているというマスクオフの格好に見事成功する。
「おおっ! これがゴーカイピンクのマスクオフ姿。アイムさん、なかなかお似合いで! いえいえ、とても凛々しくカッコよく見えますね」
「せ、先生……褒めすぎです……」
 モスの口から矢継ぎ早に出る褒め言葉にアイムは恥ずかしくなり、顔を赤く染めながら俯いてしまう。
「褒めすぎではないですよ。実際にあなたのマスクオフ姿が好きな方はたくさんおります。お淑やかで可愛い外見のお姫様がピンク色の光沢が光る強化スーツを着用して、敵をなぎ倒していく様はファミーユ星に止まらず、この地球の多くの男性をも虜にしておりますよ。時折、胸やスカートから除く黒地の太股や股間部も眩しいですね」
「も、モス先生ッ! は、恥ずかしいです……」
 あまりの恥ずかしさに耐えられなくなったアイムはついに声を強めに上げる。
「ハハッ、失礼しました。アイムさん、ついついあなたの反応が可愛かったから悪ノリしてしまいました。ではアイムさん、最後の治療、セックスセラピーに移りましょう」
「……セックス……セラピー……ですか?」
 アイムの頭の上にははてなマークが浮かび、言葉の意味がいまいちピンと来ずに首を傾げる。
「私のセックスしながら治療するのですよ」
「せ、セックスって!……わたくしと先生でですか!……だ、ダメです……いくらわたくしの信頼するモス先生の仰ることでもそれはできません! 貞操観念はお父様、お母様から教えていただきましたし、わたくしもそれが正しいと思ってます」
 少しばかり高揚している感じもあるが、それでもアイムはしっかりとした意思でモスに意見を述べる。
「アイムさん、本当にあなたは心までも美しい。しかしアイムさんは勘違いされております。これは飽く迄も治療の一環であり、決してあなたを奪おうというわけではございません。それにアイムさん、これは仲間の為でもありますし、身も心もリフレッシュするにはこれが一番の治療法なのです。他のスーパー戦隊の女性の方々も進んで受けております。アイムさん、一度だけ私に委ねてくださいますか?」
「それにこの治療を受けた方が、蚯蚓のご主人様に悦ばれますよ!」
「えっ……!?」
 アイムの脳裏に浮かぶのは蚯蚓の姿をした愛しい異形の化け物の姿――
(……皆さんの為……それにご主人さまのでもあるなら……)
「分かりました! モス先生! セックスセラピー、受けましょう!」
 アイムは何か意を決したように険しい顔してモスに向き合い、治療を受ける覚悟を固める。
 モスにベッドに導かれるとアイムは仰向けに転がり、スカートを捲り足を大きく広げる。モスもベッドに上がると股間からは途轍もなく大きなモノが反り返っている。
(あ、あれが男性の……本当にあんなモノが入るのでしょうか?)
 普段から驚いたりの表情は見せるが、あまり動揺したことのないアイムでも、モスの持つモノの大きさには息を呑み、驚きを隠せない。
 両手を顔の横に置き、潤んだ瞳は左右に動く。明らかに不安がっている。
「キャアッ!」
 モスはスーツの陰唇部分に両親指を添えて広げると、ゴーカイスーツは繋ぎ目の股の部分から簡単に裂かれてしまう。
 陰毛は淫らな液が塗され、艶美にテカり、陰唇からも涎を垂らし、今かと待ち望んでいる赤みかかったぷっくり膨れた陰唇。モスの手によって広げられると陰唇に陰茎が当てられる。
 肝が据わっているアイムでもさすがに不安そうな表情を浮かべながらモスを見つめている。
(……そんな表情されたら、欲望の赴くままにあなたを犯したい衝動に駆られますが、ここは我慢しましょう)
 容姿は化け物で変態ながらも紳士を貫くモス医師。ゆっくり動くとモスの陰茎はアイムの中に入っていく。
「あああっ……!……ぁああああああぁっっっっ!!!!!………」
 アイムの中にゆっくりと侵入していくとモスの陰茎は根元まで埋まりきる。見えにくいがゴーカイスーツの黒地の股の部分には破瓜の証が滲み出ているようだった。
(ハァッ…ハァッ……わたくしの中に、あんなに大きかった先生のモノが入っているのですね……)
 ゆっくり呼吸を整えるとアイムはモスと肉体が一つになった実感が湧いてくる。
「ではアイムさん、少し動きますからね」
「はい……!……あっ! あああっ!……」
 蛾の化け物の太く大きな生殖器がアイムの深いところを突き入れられると体はベッドの中に沈みゆく。若干襲いくる痛みと快楽に首を仰け反らせる。
 モスのペニスが膣道の手前から奥までを貫く。ペニスの表面に生えている無数の繊毛が愛液を促すよう、膣壁を優しく刺激しながら擦る。
(こ、これが…男性と女性が愛し合う行為、セックス……股がジンジンしてっ……ムズムズしますわ……)
 異物が膣内に蠢く戸惑いがある中、痛みは消え去っていき、心地よい快楽だけがアイムに残され、身体中を蝕んでいく。
「アイムさん、気持ちいいですか?」
「はぁ…はぁい……気持ちいいですっ……頭がボーっとしてきますのに、!んっ……身体中熱くなって……あんんっ!……エッチな気持ちが高まってくるのを感じます……ひゃうっ!……」
「フフ、アイムさん。我慢は身体に良くありません。今ここは私と貴女だけの空間。貴女の気持ちよく感じるがままに声を上げちゃってください」
「は、はいぃ…あああっ!……んあぁっ…!…ん、んん…アアッ!…あぁんッッ!!!」
 張りつめた糸が切れるようにして、全身を弛緩させていく。モスはアイムの身体から快感を引き出すよう、緩急をつけながら彼女の身体を弄ぶ。時には肉襞をこそげ取るように回転するような動きも加えるとアイムは全身がわき立つような快感をおぼえる。
(フフッ、姫も良い表情に変わってきましたね。そんな可愛く色っぽい表情見せられたら私の子息も喜んでしまいますよ。もっと激しく動きますか!)
「はぁうっっ!!!……あ、ああっ! んああっ!……ひゃあんッッ!!!!」
(ああぁ…せ、先生のがまた…わたくしの中で膨らんで!!!ひゃあああッッ!!!!……お、お腹の奥を何度もっ!ひゃぅんッッ!!!)
 柔らかに包み込む淫肉に包まれたモスの逸物は一回り大きくなるとその衝撃にアイムは身を仰け反らす。
 モスの猛り立った硬いペニスが秘部を貫き、子宮口にぶつかると何度も何度も子宮を揺らし、叩きつける。女の核の部分、奥まで突き入れられるたびに声が上がってしまい、アイムは高みに上り詰めていく。
「はぁ…ぁあんっ!…も、モスせんせぇ……わ、わたくし…も、もう我慢できませんッ!……オカシクなりそうですっ!!!」
 海賊のお姫様は色っぽい吐息を漏らし、瞳を潤ませて全身が沸き立つ快感を抑えきれず、夢の世界に遊ぶような陶酔に呑まれていく。
 今まで数多の女と情交を結んできたモスは海賊姫の気持ちや感覚など手に取るように分かる。頃合いだと判断したモスは性交のストロークをさらに強める。
「ひゃあんッッ!!!……あ、あぁんっ!!!…も、モス先生ッッ……」
 身体全体が溶けてしまいそうな快楽に浸り続けるアイム。胸が早鐘のように躍るとついには我慢できず、覆いかぶさってきたモスに手足を絡めて抱きつき、ギュッと強くしがみついてしまう。
「フフッ、それほどまでにセックスセラピーが気持ちいいのですね。分かりました、貴女の中にたっぷりと愛の証を注いであげましょう」
「も、モスせんせぇぇ……!……あ、ああぁ…!ひゃあああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!………」
 アイムはモスに強く抱きつくと大きく首を仰け反らせる。それはこれまで感じたことのない激しいエクスタシー。失神しそうなほどのオーガズムがアイムの中を走り抜ける。
 同時にモスの大砲が火を吹く。アイムの胎に大量にモスの愛の証が大量に送り込まれていく。生温かい愛の証が子宮に溢れ、子宮壁に溶け込んでいき、絶頂の波が引いていく様子にアイムは心の奥から揺り動かされるような幸せを感じていた。
「アイムさん、どうでしたか?私の治療法、セックスセラピーは?」
「はぁ…はぁ……この上ない至福な時間ですっ……こ、これがモス先生の言うセックスセラピー……深い愛を感じます……お父様とお母様も、このようにして愛し合い、わたくしが生まれたのですね……」
 アイムは心の底から充足感が湧きあがり、嬉しさで頬が緩む。生命が宿る愛の奇跡を己の身体で体感し、愛の想いを感じる。
 モスはアイムの背中に手を回すとゆっくり起き上がり、少し身をベッドに倒す。するとアイムはモスに身を預け、抱きつくような格好になる。
 二人の視線が交わるとアイムは目を閉じ、モスの唇に自然とキスをする。
「ではアイムさん。今度は貴女が愛を表現する番です。貴女が私を気持ちよくさせてください」
「は、はいっ!……ん、んぁああっ!……はぁンッ……」
 アイムはモスに抱きつき、膝の位置を固定して動きやすい角度を調整すると腰をゆっくりスライドさせ始める。
 モスの逸物が子宮口に当たる感じを楽しみながら、下腹部に力を入れて動くとモスの逸物を必要以上に締め付ける。
(フフッ、ファミーユ星の王女が跨り、自ら腰を振っていただけるとは……これまた至福なときですね。私の息子も元気になってしまいますよ)
「ひゃぁんッ!!!」
(せ、先生のアレが、わたくしの中でまた大きくなりましたわ!……わたくしの拙い動きで、感じていただけて…嬉しいです……)
 アイムの腰振りは決して上手ではないが、それでもモスの息子を満足させようと懸命に腰を振り乱す。
 そんな淫らに腰を動かす元王女をモスは愛おしく背中や頭を撫でる。アイムは嬉しくなったのか、膝に力を入れて更に小刻みに激しく腰を揺り動かす。
「ひっ…! ん、んんんっ…! あ、ああっ…!……モスせんせぇ……」
「フフッ、まだ可愛らしく初々しい動きですが、アイムさんが絶頂するときにちゃんとご褒美を上げますからね」
「ひゃあんッッ!!!……先生ぇ~……あ、ああんっ…!……」
 アイムの腰を振るスピードは激しくなり、大胆に腰をくねらせ、大きくグラインドさせる。膣内は今まで当たっていた箇所とは違い、別の角度から刺激を受ける。
(こ、こんな気持ちいいことって……アアアッ…!……な、何かきますっ…!……ま、また破裂しそうですッッ……!)
「んっ、んあっ…ああああ!!はぁっ……あ、あああああああっ…!」
 アイムは一際高い声を上げ、モスにしがみ付きながら絶頂の衝撃にその身体を跳ね上がらせる。同時に胎内で弾けるように噴出したモスの精液がアイムの膣内、子宮内に隈なく放出されていく。
「せ、セックスセラピー……素晴ら…しい…ですわ………わたくしの中…モス先生で満たされて……幸せ……」
 セックスセラピーを瞳を潤ませながら享受するアイム。肉体はかなり激しい運動したように少し疲れているものの、疲れはとても心地よく、精神や心は癒されていた。
 しかしモスの提唱するセックスセラピーはまだ終わらない。
「フフッ、アイムさん。セックスセラピーはまだ終わってませんよ。もっともっと互いに一つとなり、肉悦の極みを味わいましょう」
「せ、先生……もっと…お願いします……」
 モスとアイムはベッドの上で座した対面座位の格好で愛の営みに励む。先程の激しいセックスとは違い、下からゆっくりと小刻みに揺り動かされる。ユッサユッサと揺らされ、肉襞に摩擦が生まれるたびにアイムは軽く小さい喘ぎ声を漏らす。
 股や下腹部はトロ火に舐られているように熱く、モスの逸物を味わうようにアイムの膣は淫らな涎を垂らし、溢れさせていく。アイムはだらしない顔で口を半開きにし、涎を垂らしながらもねっとりした対面座位を心ゆくまで愉しむ。いつしかモスの体も本来の蛾へと形態が変わり、逸物も更に一回り膨張していた。
 女の体の悦びを知り尽くしている淫獣医師モス。官能の熱を帯びたアイムは全身甘いチョコのように溶けていき、脳髄は蕩け、今や残っているのは純粋にセックスを愉しみ、快楽を感じていたいとう生物のメスとしての性だった。
 ベッドの上では蛾の化け物と海賊戦隊ゴーカイジャー、ゴーカイピンクことアイム・ド・ファミーユは互いの肉体が一つに溶け合うまで、いつまでも熱く官能的な愛を営み続けた。
 目には見えない愛という温もり――男と女が愛の名のもとに交わる神聖で尊い時間。それは今までアイムが感じ得たこともなかった極上の至福の時間だった。


(……わ、わたくしは……モス先生に、セックスセラピーを…受けていて……)
 身を起こしたアイムが床に足を着いて歩こうとした瞬間、
「キャアッ!」
 躓き倒れそうになる体をモスに抱えられて支えられる。
「フフ、大丈夫ですか?」
「……す、すみません……」
 モスと視線が交じり合うと先程までのことを思い出したのか、アイムの顔は真っ赤になり、俯いてしまう。
「足腰に力が入らないのも無理はないですね。あれから十時間近く私とセックスしていたのです。初めてにしてはきつ過ぎましたね……」
「わ、わたくし…そんなに長い時間……先生とセックスをしていたのですか!」
 目を皿のように丸くし、口に手を当てて驚くアイム。そんな姿すら上品な仕草に映る。
 疲弊した身体を庇いながら、ゆっくりと着替えを済ませていく。
「モス先生、お蔭様で身も心もスッキリ澄んでおります。本日はとてもお世話になりました」
 ゆっくりとしたアイムの仕草は非常に礼儀正しく、それは小さな感動すら呼び起こすような王女に相応しい美しいお辞儀だった。
「これからの宇宙帝国ザンギャックとの戦い、苛烈を極めそうですが、この地球をお願いしますね」
「かしこまりました。では失礼いたします」
 所々が錆びついた重いドアを開き、階段を降りる。大した段差と数ではなかったが、下に降りきるとアイムは腰が軋み、少しばかり擦っていた。
 外に出るとアイムが廃墟っぽいビルに入った時から、たったの十分くらいしか経っていなかった。
(不思議な空間と先生でしたね……それにしましても…わたくし、ファミーユ星人でしたけど、何も異常なかったのでしょうか?……身も心もこんなに気持ちいいのですから、大丈夫でしょうけど……モス先生と、あんなに激しくセックスしたのですから……)
 俯いたアイムは頬に両手を当てると、込み上げる恥ずかしさを振り切るように目を閉じて左右に首を振る。とても可愛らしい仕草なのだが、通行者から浴びせられる数奇な目に気づくとすぐに緩んだ表情と態度を規律させ、己を戒め、いつものアイム・ド・ファミーユに戻り、人ごみの中へと溶けていく。
(ファミーユ星の元王女、ゴーカイピンク、アイム・ド・ファミーユ……稀にみる至宝でしたね……あの娘は強い子ですから、自分からここへ来ることは無いでしょう……さて、次に来るのは誰ですかね?)
 クリニックの奥にある小さな自部屋に入った淫獣医師モスはブラックコーヒーを飲みつつ、スーパー戦隊の女戦士の詳細が書かれているカルテを見ながら誰が来訪するのかを待つのであった。
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